松竹芸能タレントスクール入学!無事にオーディションに受かる。(松竹芸能編)

わろてんかの講座を終えて、僕たちはオーディション用にネタを

仕上げていた。

 

仕上がりも良く、舞台にも立てたことから自信もついていた。

 

松竹芸能タレントスクールのオーディション当日。

 

道頓堀にある松竹芸能専用の劇場「角座」に向かった。

 

劇場でオーディションをやらせてくれるのか、とワクワクしていた。

 

着いたら案内人がいて、劇場の前に停まっていたバスに案内された。

 

その中には、長机が置いてあり1人スタッフさんが座っていた。

 

荷物を置きスタッフさんから、今日の説明を受ける。

 

そしてそのままオーディションが始まった。

 

「おいおい、ここでやるのか?」

 

とビックリしたが、どうやらそのようで淡々と質問がはじまった。

 

なぜ松竹芸能を選んだんですか?

 

どんな芸人になりたいですか?

 

夢はありますか?

 

と質問をされたので、素直に答えた。

 

10分くらい質問を受けたところで、

 

「ネタはありますか?」

 

と聞かれたので、

 

「はい!」

 

と返事をして、

 

その狭い車内で漫才をした。

 

イメージとは全然違っていたけど、とにかく受かりたい気持ちで

全力で漫才をした。

 

スタッフさんは表情を変えずに居たけど、

しっかりこっちを見て聞いてくれていた。

 

そしてネタをやりきった。

 

するとスタッフさんが拍手をしてくれて、

 

「すごいね。ちゃんと漫才になってるね」

 

と言ってくれた。

 

「後日、合否の連絡をします。本日はありがとうございました。」

 

と言われ、そのバスを降りた。

 

僕たちは劇場を後にした。

 

「舞台じゃなかったね。」

 

「バスかい!」

 

とツッコんだ。

 

なんか笑えた。

 

オーディションは受かるかどうかは分からないけど、

しっかり準備をしてきたことが自信として自分の中にあったから、

結果を素直に受け入れようと思えていた。

 

後日、松竹から郵送で結果が送られてきた。

 

合格だった。

 

僕は嬉しくてすぐに相方に電話をした。

 

相方にも合格通知が来ていて、2人で喜んだ。

 

これから松竹での芸人生活が始まる。

 

漫才に素直に向き合っていけば、きっとなりたい自分になれる。

 

これからが「夢」の始まりなんだ。

 

そう期待を膨らましていた。

 

しかし、僕はお笑いの世界の厳しさをダイレクトに受けることとなる。

 

そして「夢」への終止符を打つこととなる。